コウザイ区にて日本人常駐のレンタルオフィス
タイヨウ オフィスでございます。
【連載】フィナンシャルアドバイザーの日越お金の豆知識
第3回 考察 ベトナムの金利はお得か！？
ハノイ在住1年2か月になった奥村です。
本日は筆者在住のベトナムの銀行の金利について考察してみたいと思います。
Viejoのベトナムの信頼性の高い商業銀行トップ10という記事によると以下の順になっています。
◇ベトコンバンク［VCB)］（Vietcombank）
◇ヴィエティンバンク[CTG](Vietinbank)
◇ベトナム投資開発銀行[BID](BIDV)
◇アジアコマーシャル銀行[ACB](Asia Commercial Bank)
◇テクコムバンク(Techcombank)
◇VPバンク(VPBank)
◇ベトナム農業農村開発銀行(アグリバンク＝Agribank)
◇軍隊銀行[MBB](Military Commercial Joint Stock Bank)
◇マリタイムバンク(Maritimebank)
◇サイゴンハノイ銀行[SHB](Saigon - Hanoi Commercial Joint Stock Bank)
各銀行の定期預金金利はVNDでは6％～8％、USDでは０％とVND預金は高金利です。
高金利のVND預金ですがリスクについて検証していきたいと思います。
ペイオフ
ペイオフとは銀行が破綻した場合に保障される銀行預金のことです。
日本では1000万円までの元本と利息が保障されますが、ベトナムでは50万円程度と日本に比べると低い金額設定となっております。
インフレリスク
インフレリスクとは、おおむね高金利の国は高インフレの場合が多いです。
インフレは貨幣現象の一つで物価が上昇していく現象をさします。
つまり貨幣価値が下落するということです。
いくら金利が高くてもインフレにより貨幣価値が下がって行くので長期的には高金利通貨は儲からない可能性があります。
日越の直近10年の物価上昇率の平均値はそれぞれ
ベトナム 約8.4％
日本 約0.4％
となっています。
ベトナムと反対にデフレ（物の価値が下がる、貨幣の価値は上がる）が長く続く日本円に対して
VNDの貨幣価値は過去10年は下落方向にあったと言えます。
それでは過去十年間で対日本円で儲かったのかどうか検証してみましょう。
実際に金利8％で100万円をベトナムドンで10年複利で計算した場合の金額を計算してみると
2008年9月は1円に対して0.00646VNDですので
100万円は154,798,761VNDとなります。
８％を10年複利運用するとVNDでは338,378,481VNDと約2.1倍に増えます。
しかし2018年8月31日は為替レートは1円＝0.00476VNDですので日本円に換算すると338,378,481VNDは1,610,081円となります。
つまり10年で100万円が約161万円と約1.6倍日本円でも増えたことになります。
円換算の年利回り約4.8％です。
10年で約61万円日本円でも儲けた事になります。
現在安部政権が行ってる金融緩和はインフレ政策です。
政権が金融緩和を続ける限りは過去10年よりインフレリスクは減るかもしれません。
カントリーリスク
日本ニュース証券によるとアメリカの中国の関税引き上げ措置により、中国はベトナムの第三位の輸出相手国であるため輸出減少が予想され当面はアメリカの動向に注意が必要だとの事です。
格付け
Moody's Ba3 （安定的）2018年8月引き上げ
Fitch BB（安定的）2018年5月引き上げ
大手格付け会社のうち上記二社は今年に入ってベトナム国債の格付けを引き上げております。
信用リスク
金利が高いという事は、その国の信用が低いという事です。
（金利を高く設定しないと国債が売れない為）
まとめ
過去十年では日本での資産運用に比べて大幅な運用結果（年利回り約4.8％）。
高金利通貨はインフレリスクや信用リスクあり。
米中貿易戦争など世界情勢の変化に先行きは不透明のため注意が必要。
長くベトナムにいらっしゃる方、また長期的に使う予定のない余裕資金の運用にはむいてるかもしれません。
今回もご拝読ありがとうございました。
奥村
オリエンタルタイヨウベトナム有限会社
http://orientaltaiyo.com/
住所☞ 5F Eurowindow, 27 Tran Duy Hung st, Cau Giay, Hanoi
TEL☞ 024-7303-3678
日本人窓口☞ MP: 090-449-7156（坂本）
Email : info@orientaltaiyo.com
弊社の事業内容 ☟
●レンタルオフィス、会議室レンタル、共有オフィススペース利用
●ローカルマーケット営業支援（日本人ベトナム語通訳付き）
タイヨウ オフィスでございます。
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第3回 考察 ベトナムの金利はお得か！？
ハノイ在住1年2か月になった奥村です。
本日は筆者在住のベトナムの銀行の金利について考察してみたいと思います。
Viejoのベトナムの信頼性の高い商業銀行トップ10という記事によると以下の順になっています。
◇ベトコンバンク［VCB)］（Vietcombank）
◇ヴィエティンバンク[CTG](Vietinbank)
◇ベトナム投資開発銀行[BID](BIDV)
◇アジアコマーシャル銀行[ACB](Asia Commercial Bank)
◇テクコムバンク(Techcombank)
◇VPバンク(VPBank)
◇ベトナム農業農村開発銀行(アグリバンク＝Agribank)
◇軍隊銀行[MBB](Military Commercial Joint Stock Bank)
◇マリタイムバンク(Maritimebank)
◇サイゴンハノイ銀行[SHB](Saigon - Hanoi Commercial Joint Stock Bank)
各銀行の定期預金金利はVNDでは6％～8％、USDでは０％とVND預金は高金利です。
高金利のVND預金ですがリスクについて検証していきたいと思います。
ペイオフ
ペイオフとは銀行が破綻した場合に保障される銀行預金のことです。
日本では1000万円までの元本と利息が保障されますが、ベトナムでは50万円程度と日本に比べると低い金額設定となっております。
インフレリスク
インフレリスクとは、おおむね高金利の国は高インフレの場合が多いです。
インフレは貨幣現象の一つで物価が上昇していく現象をさします。
つまり貨幣価値が下落するということです。
いくら金利が高くてもインフレにより貨幣価値が下がって行くので長期的には高金利通貨は儲からない可能性があります。
日越の直近10年の物価上昇率の平均値はそれぞれ
ベトナム 約8.4％
日本 約0.4％
となっています。
ベトナムと反対にデフレ（物の価値が下がる、貨幣の価値は上がる）が長く続く日本円に対して
VNDの貨幣価値は過去10年は下落方向にあったと言えます。
それでは過去十年間で対日本円で儲かったのかどうか検証してみましょう。
実際に金利8％で100万円をベトナムドンで10年複利で計算した場合の金額を計算してみると
2008年9月は1円に対して0.00646VNDですので
100万円は154,798,761VNDとなります。
８％を10年複利運用するとVNDでは338,378,481VNDと約2.1倍に増えます。
しかし2018年8月31日は為替レートは1円＝0.00476VNDですので日本円に換算すると338,378,481VNDは1,610,081円となります。
つまり10年で100万円が約161万円と約1.6倍日本円でも増えたことになります。
円換算の年利回り約4.8％です。
10年で約61万円日本円でも儲けた事になります。
現在安部政権が行ってる金融緩和はインフレ政策です。
政権が金融緩和を続ける限りは過去10年よりインフレリスクは減るかもしれません。
カントリーリスク
日本ニュース証券によるとアメリカの中国の関税引き上げ措置により、中国はベトナムの第三位の輸出相手国であるため輸出減少が予想され当面はアメリカの動向に注意が必要だとの事です。
格付け
Moody's Ba3 （安定的）2018年8月引き上げ
Fitch BB（安定的）2018年5月引き上げ
大手格付け会社のうち上記二社は今年に入ってベトナム国債の格付けを引き上げております。
信用リスク
金利が高いという事は、その国の信用が低いという事です。
（金利を高く設定しないと国債が売れない為）
まとめ
過去十年では日本での資産運用に比べて大幅な運用結果（年利回り約4.8％）。
高金利通貨はインフレリスクや信用リスクあり。
米中貿易戦争など世界情勢の変化に先行きは不透明のため注意が必要。
長くベトナムにいらっしゃる方、また長期的に使う予定のない余裕資金の運用にはむいてるかもしれません。
今回もご拝読ありがとうございました。
奥村
オリエンタルタイヨウベトナム有限会社
http://orientaltaiyo.com/
住所☞ 5F Eurowindow, 27 Tran Duy Hung st, Cau Giay, Hanoi
TEL☞ 024-7303-3678
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